おうちで始めるヨガ入門|心と体を整える新しい趣味
デスクワークで一日中座りっぱなしで体が凝り固まっていたり、気づけば溜まっているストレスに、心が少しお疲れ気味だったりしませんか?
そんなあなたにおすすめな趣味が「ヨガ」です。
ヨガは、からだが硬くても、どんな年齢の人でも、運動が苦手な人でも、誰もが自分のペースで楽しむことができます。
心地よい呼吸を通して自分自身と向き合える、それがヨガなのです。
ヨガがもたらす素晴らしい変化とは?心と体への嬉しい効果
心と体をつなぐ「動く瞑想」
ヨガは深い呼吸に合わせて体を動かし、自分の内側に意識を向けることを大切にします。
「呼吸・ポーズ・意識」の3つが調和することで、心と体のバランスが整い、日々の不安やストレスから解放されていきます。
ヨガは「動く瞑想」とも呼ばれています。
【体の変化】しなやかな体と美しい姿勢を手に入れる
- つらい肩こりや腰痛に
・デスクワークやスマホの長時間利用で凝り固まった筋肉が、ヨガのポーズと深い呼吸によってじっくりとほぐされ、全身の血流が促進されます。
・肩こりや腰痛、つらい冷えといった不調に効果があると言われています。
- しなやかな体と美しい姿勢へ
・ヨガのポーズは、日常生活で知らず知らずのうちに生じた体の歪みを、優しく整えてくれます。
・正しい姿勢を支える体幹やインナーマッスルが自然と鍛えられるため、続けるうちに猫背や反り腰といった姿勢の癖が改善され、凛とした美しい立ち姿へ。
- 体の内側からデトックス
・体をねじるポーズは、内臓を直接刺激して働きを活性化させます。
・消化機能が整い、便秘の解消や体内の老廃物の排出(デトックス)が促され、気になるむくみの改善にも繋がります。
効果の現れ方には個人差がある点にご留意ください。
【心の変化】ストレスから解放され、穏やかな毎日へ
- ストレス軽減効果
・私たちの体は、活動的な時に優位になる「交感神経」と、リラックスしている時に優位になる「副交感神経」によってコントロールされています。
・現代生活では交感神経が優位になりがちですが、ヨガの深い呼吸法は、意識的に副交感神経を活性化させることができリラックスできます。
- 質の高い睡眠による、すっきりとした目覚め
・心身がリラックスすることで、寝つきが良くなり、睡眠の質が向上します。
・夜にリラックス系のヨガを行えば、一日の緊張がすーっとほぐれ、深く心地よい眠りへ。翌朝の目覚めが格段に良くなるでしょう。
- 研ぎ澄まされる集中力
・ヨガの実践中、鼻呼吸や体の感覚に意識を集中させることは、心を「今、ここ」に向ける訓練(マインドフルネス)になります。
・この訓練により、脳機能にも良い影響を与え、日常生活においても集中力が高まり、仕事やプライベートでのパフォーマンス向上に繋がります。
あなたにぴったりのヨガスタイルを見つけよう
「ヨガ」と一言で言っても、その種類は様々です。ここでは、3つの代表的なスタイルをご紹介します。
すべての基本「ハタヨガ」
- どんなヨガ?
・現代ヨガの多くの流派のルーツとなっている、最も基本的なスタイル
・一つひとつのポーズを丁寧に行い、そのポーズを数呼吸分キープしながら、呼吸との連動を意識します。
- ペースと運動量
・ゆっくりとしたペースで進められます。
・ポーズをじっくりと味わう時間があるため、運動量は比較的低めです。
- こんな人におすすめ
・ヨガが初めての人、基本的なポーズや呼吸法を正しく学びたい人、運動に自信がない人、穏やかな動きで心身を整えたい人。
- 主な効果
・柔軟性の向上、バランス感覚の強化、正しい呼吸法の習得、ストレス解消
心をほぐす癒やしの時間「リラックスヨガ」
- どんなヨガ?
・その名の通り、心身を深くリラックスさせることを一番の目的としたスタイル
・座ったポーズや寝たポーズが中心で、ゆったりとした動きと深い腹式呼吸に重点を置きます。
- ペースと運動量
・非常にゆっくりで、運動量は最も低いです。
・汗をかくことよりも、心と体の緊張を解放することを目指します。
- こんな人におすすめ
・ストレスや疲れが溜まっている人、不眠に悩んでいる人、激しい運動が苦手な人、とにかく癒やされたい人。
- 主な効果
・深いリラクゼーション効果、睡眠の質の向上、血行促進による冷えやむくみの改善、自律神経の調整
アクティブに動きたいなら「ヴィンヤサヨガ」
- どんなヨガ?
・呼吸と動きを連動させ、流れるようにポーズを繋いでいくダイナミックなスタイル
・「一呼吸一動作」を基本とし、まるでダンスを踊っているかのような感覚で楽しめます。
・「フローヨガ」とも呼ばれます。
- ペースと運動量
・運動量は中〜高程度
・心拍数が上がり、しっかりと汗をかくことができます。
・フィットネス要素強め
- こんな人におすすめ
・体を動かすのが好きな人、運動不足を解消したい人、ダイエットやシェイプアップを目指す人、エネルギッシュなヨガで爽快感を得たい人
- 初心者へのアドバイス
・運動経験がある初心者には楽しめますが、動きが速く感じられることも。
・まずはハタヨガで基本的なポーズに慣れてから挑戦すると、よりスムーズに楽しめるでしょう。
あなたにぴったりのヨガは?早わかり比較表
3つの方法からあなたに合った学び方を見つけよう
直接指導で安心「ヨガスタジオ」
- メリット
・資格を持つインストラクターから直接、正しいポーズの取り方や体の使い方を学べるのが最大の利点
・間違った動きによる怪我を防ぎ、効果を最大限に引き出せます。
・また、家から離れた専用の空間で集中でき、他の参加者と一緒に練習することでモチベーションも維持しやすいでしょう。
- デメリット
・他の方法に比べて費用が高い
・決まった時間にスタジオへ通う必要がある
・最初は周りの目が気になるかもしれない
- 費用の目安
・月謝制で月8,000円~18,000円程度
・多くのスタジオでお得な体験レッスン(500円~1,000円程度)が用意
- こんな人におすすめ
・専門的な指導で正しく学びたい人
・家では集中できない人
・仲間と一緒に頑張りたい人
自宅で手軽に「オンラインヨガ」
- メリット
・スタジオに通う時間がない人でも、自宅で好きな時間にレッスンを受けられる手軽さが魅力
・費用もスタジオに比べて格段に安く、周りの目を気にせず自分のペースで練習できます。
- デメリット
・インストラクターからの直接的な体の修正(アジャストメント)はない
・自宅だと集中力が途切れやすいことや、続けるには自己管理能力が必要
- 費用の目安
・月額1,000円~7,000円程度
・多くが無料または数百円でのトライアル期間を設けています。
- こんな人におすすめ
・仕事が忙しくて時間が不規則な人
・費用を抑えたい人
・家で気楽に始めたい人
費用ゼロで挑戦「YouTube」
- メリット
・完全無料で、膨大な数のヨガ動画をいつでも視聴できます。
・3分程度の短いものから1時間以上の本格的なレッスンまで、目的に合わせて選べるのが魅力
- デメリット
・インストラクターからのフィードバックがないため、間違ったポーズのまま練習してしまうリスクがあります。
・動画の質も様々で、広告が入ることもあります。
- 費用の目安:0円
- こんな人におすすめ
・まずはお金をかけずにヨガを試してみたい人
・自分の好きな時間に好きな長さで練習したい人
ヨガの必須アイテムと失敗しない選び方
最重要アイテム!あなたの相棒「ヨガマット」の選び方
ヨガマットは、ポーズ中の滑りを防ぎ、床の硬さから膝や背骨を守るための最も重要なアイテムです。
- 厚さで選ぶ
- 3mm~5mm(標準)
・初心者におすすめ
・クッション性と安定性のバランスが良く、スタジオへの持ち運びにも便利
- 6mm以上(厚め)
・自宅での練習がメインで、膝や腰への負担を特に軽減したい場合に
・座りポーズや寝ポーズがとても快適になります。
- 素材で選ぶ
- TPE(熱可塑性エラストマー)
・軽量でクッション性に優れ、環境にも優しい素材
・水拭きもできるのでお手入れが簡単
・初心者にとって非常にバランスの取れた選択肢
- PVC(ポリ塩化ビニル)
・安価で手に入りやすく、耐久性もあるため最初の1枚として人気
・ただし、商品によってはゴムのような匂いが気になることも
- 天然ゴム
・グリップ力が高く、汗をかいても滑りにくいのが最大の特徴
・本格的に続けたい人におすすめですが、やや重く、価格も高め
動きやすさが一番「ヨガウェア」は専用品でなくてもOK
ヨガウェアは、高価なブランド品でなくても全く問題ありません。
大切なのは「機能性」です。
お手持ちのTシャツやスウェットでも始められますが、より快適に動くなら以下の3点を意識して選んでみてください。
- 伸縮性
どんなポーズでも動きを妨げない、ストレッチの効いた素材を選びましょう。
- 速乾・通気性
汗をかいても快適に過ごせる、吸湿速乾性のある素材がおすすめです。
- フィット感
ダボダボすぎるとポーズの邪魔になり、下を向いたときにめくれ上がってしまうことも。体に程よくフィットするものが理想です。
ユニクロの「エアリズム」シリーズや、GUの「GU ACTIVE」シリーズなどは、手頃な価格で機能性も高く、ヨガにぴったりなのでぜひチェックしてみてください。
あると練習がぐっと快適に!補助具(プロップス)の活用法
- ヨガブロック
・初心者の最高の味方です。
・手が床に届かないポーズで、ブロックを手の代わりに使うことで、床を高くすることができます。
・これにより、無理なく正しい姿勢を保つことができ、ポーズの効果をしっかりと感じられます。
- ヨガベルト
・前屈のポーズなどで足に手が届かない場合、足に引っ掛けて使うことで、背中を丸めずに気持ちよく脚の裏側を伸ばすことができます。
「体が硬いから…」は間違い!
「体が硬い人」こそヨガをやるべき理由
ヨガは、柔軟性を手に入れるための「手段」であり、始めるための「条件」ではありません。
インストラクターや他の人と自分を比べずに、無理せず自分のペースで続けていくと、次第に柔軟性が向上していくでしょう。
ありがちなポーズの失敗と、うまくやるコツ
- 失敗例:前屈で背中が丸まってしまう
- 原因
・つま先に手をつけようと、腰からではなく背中を丸めてしまう。
・これでは腰を痛める原因になり、もも裏も効果的に伸びません。
- 解決策
・思いきり膝を曲げましょう。
・目標は「お腹と太ももを近づける」こと
・腰からではなく、股関節から体を折り曲げる意識を持ちます。
・タオルを足の裏に引っ掛けて、優しく引き寄せるのも非常に効果的です。
- 失敗例:難しいポーズで息を止めてしまう
- 原因
・ポーズの形に集中しすぎると、無意識に呼吸を止めてしまいがち
・息を止めると筋肉は逆に緊張してしまいます。
- 解決策
・呼吸を最優先事項にしましょう。
・「吸って、吐いて」という呼吸の流れを常に意識しましょう。
安全第一!ヨガを楽しむためのルール
初めてのスタジオでも安心!基本のマナー
- 早めに到着する
・レッスンの10分~15分前には到着し、受付を済ませて心を落ち着ける時間を持ちましょう。
- スマートフォンは電源オフ
・マナーモードの振動音も、静かな空間では意外と響きます。
・完全に電源を切るか、機内モードにしましょう。
- 香りは控えめに
・香水や香りの強い柔軟剤は、他の人の集中を妨げることがあります。
・香りのない状態で参加するのが基本です。
- 最後まで参加する
・最後の「シャヴァーサナ(リラックスのポーズ)」は、練習の効果を心身に浸透させるための非常に大切な時間です。
・特別な理由がない限り、途中で退出するのは避けましょう。
まずはやってみよう!初めての15分おうちヨガシークエンス
準備:心地よい空間作り
- 静かで、誰にも邪魔されない時間と場所を確保しましょう。
ヨガマット1枚分のスペースがあれば十分です。
- 動きやすい服装に着替えましょう。
- 部屋の照明を少し落としたり、お気に入りのリラックスできる音楽をかけたりするのもおすすめ!
Step 1: 心を落ち着ける(3分)
- ポーズ:安楽座(あぐら)
・マットの上にあぐらで座ります。
・お尻が痛い、または膝が浮いてしまう場合は、お尻の下に折りたたんだブランケットやクッションを敷くと、骨盤が安定しやすくなります。
・手は楽に膝の上に置き、軽く目を閉じましょう。
- 呼吸法:腹式呼吸
・片手をお腹に当てます。
・鼻からゆっくりと息を吸い、お腹が風船のように大きく膨らむのを感じます。
・次に、鼻からさらにゆっくりと息を吐き、お腹が優しくへこんでいくのを感じます。
・この呼吸を、ご自身のペースで10回ほど繰り返しましょう。
Step 2: 体を目覚めさせる(4分)
- ポーズ:猫と牛のポーズ
・四つん這いになります(手は肩の真下、膝は股関節の真下)。
・息を吸いながら、お腹を床に近づけ、目線を少し上げます(牛のポーズ)。
・息を吐きながら、今度は背中を天井に向かって丸め、おへそを覗き込みます(猫のポーズ)。
・この動きを呼吸に合わせて5~8回繰り返します。
・背骨を一つひとつ丁寧に動かすことで、体が心地よく温まります。
- ポーズ:チャイルドポーズ
・四つん這いから、足の親指同士をつけ、お尻をかかとの上に下ろします。
・上半身を前に倒し、おでこをマットにつけましょう。
・腕は前に伸ばすか、体の横に楽に置きます。これはお休みのポーズです。
・練習中に疲れたらいつでもこのポーズに戻って、呼吸を整えてください。
Step 3: 基本のポーズに挑戦(5分)
- ポーズ:ダウンドッグ(下を向いた犬のポーズ)
・四つん這いから、つま先を立て、お尻を高く持ち上げ、体が逆V字になるようにします。
【初心者さんへのポイント】
・膝を深く曲げて、背中をまっすぐ伸ばすことを最優先しましょう。
・かかとが床から浮いていても全く問題ありません。
・その場で足踏みをするように、片足ずつ膝を曲げ伸ばしするのも気持ち良いかも
- ポーズ:三日月のポーズ
・ダウンドッグから、右足を両手の間に一歩踏み出します。
・左膝をそっと床に下ろしましょう。
・息を吸いながら、両腕を天井方向へ持ち上げます。
・左足の付け根の心地よい伸びを感じましょう。
・3~5呼吸キープしたら、ダウンドッグに戻り、反対側も同様に行います。
Step 4: 究極のリラックス(3分)
- ポーズ:シャヴァーサナ(屍のポーズ)
・マットの上に仰向けになります。
・両足は腰幅より少し広めに開き、つま先は自然に外側に向けます。
・腕は体から少し離し、手のひらを天井に向けましょう。
・目を閉じ、全身の力を抜いて、体がマットに沈み込んでいくのを感じます。ただ自然な呼吸を繰り返します。
・練習の効果を心と体に染み渡らせるための、最も重要なポーズです。
まとめ:さあ、あなたもヨガで新しい毎日を始めよう
ヨガは、心と体を健やかに保つことができる素晴らしい趣味!…ですがこんな心配はありませんか?

ワン太
続けられなかったらどうしよう…
自分に続けられるかな…
大切なのは、完璧を求めず、他人と比べず、自分自身のペースで楽しむこと。
正解なんてありません。気の向くままに楽しめばいいのです。
さあ、深呼吸をして、その最初の一歩を踏み出してみませんか?